【最高作品・映画】セント・オブ・ウーマン/夢の香り アルパチーノ主演【ネタバレあり・感想・解説】

Scent of a Woman

アルパチーノといえば、主演の「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」が
個人的に大好きです。

人によっては、”ゴッドファーザー”を強く推す人もいますが
感受性が人一倍強いわたしに言わせれば、
この作品の右に出るものはありません。断言します。

当時20代前後の多感な時期にこの作品に出会ったわたしは、
とても幸せだと思っています。
胸に熱くこみ上げてくるものがあります。

何故か?それは、Wikiで年齢を確認したら80代になっているんですね。
気づいたら、時代が少しずつ前に進んでいるんです。
アルパチーノさん、「コロナ」大丈夫かな??

では、行ってみましょう。

 盲目の退役軍人と、青年との出会い(運命的な出会いはありますか?)


名門の高校に通う苦学生のチャーリーは高校の感謝祭を迎えて、
”オレゴン”に帰郷する旅費を稼ぐための「アルバイト」をする。

そのアルバイトの内容は、
盲目の”退役軍人”のスレーダー中佐の「見守り」をする役目だった。

当初はそのような役回りだったが、スレーダー中佐の強い要望により
ニューヨークへの「旅のお供」にさせられる。

つまり、チャーリーを「盲導犬」としての扱いだ。
そして”盲導犬”のチャーリーに対して、忠実な扱いをさせるようにする。

スレーダー中佐を介助しようとするチャーリーに
「お前は目が見えないのか?」
「決して俺にさわるな、俺がお前につかまる」と

『主と従の関係』を徹底させようとする。

そのようなドタバタで「ニューヨーク」への
チャーリーとスレーダー中佐の『旅』が始まる

 盲人と美しい女性とタンゴ(大切なものは瞳に映りますか?)


ニューヨークに着いてから、スレーダー中佐の「兄」の家で一騒動を起こします。
ここら辺は割愛しますが、とても「人間味」が溢れる設定になっていて
スレーダー中佐と兄の家族との「やり取り」がとてもオモシロイです。


その後、レストランで休憩します。
すると、若い美しい女性が一人で退屈そうにしてるので
スレーダー中佐が「声」をかけます。

その女性は、待ち合わせの相手を待っているとのことでした。
その間、”タンゴ”を踊らないか?
と、スレーダー中佐は提案します。

若い女性は、「間違うのが、こわい」と拒みます。
スレーダー中佐は、

「タンゴはシンプルだ。シンプルなとこが素晴らしい。
 そして、人生と違って間違わない
 足が絡んでも、踊り続ければいい」

と、印象的なセリフを残しています。
そして、大きなフロアで見事に女性を「リード」して
タンゴを踊って演じきります。

この作品で、特に印象に残っているのは女性に対する「詩的」な表現です。

その中には、芸術的な言い回しがあったり、
『香水の匂い』で比喩してみたり、ときには目を覆いたくなるような発言もあります。

それは、総合的に女性というものに対しての
「リスペクト」であると、

わたしは判断して、そして理解したいです。

 ピストル自殺未遂(絶望とは何ですか?)

スレーダー中佐は、この作品でピストル自殺を図ります。

ニューヨークの旅の日程を一通り終えて、本来の

スレーダー中佐の最終的な「目標」を果たそうとします。
(具体的な時系列は、本作品を御覧ください)

しかしそれを、チャーリーが未遂の方向性に終わらせます。

(ここら辺は、センシティブな内容なので個々人の解釈でお願いします)

特に印象に残っているセリフは、

スレーダー中佐が、ここまで生きてこれたのは(心の支えになっていたのは)

「いつの日か、女性の腕が自分に巻きついていて、足も巻きついてる。
 そして朝、目が覚めても彼女はまだ自分の横に(側に)いる」

と、自分の胸の内を明かしています。

本作品の副題『夢の香り』は、スレーダー中佐の”心の奥”も表現しているのですね。

 映画史に残る大演説(生きるとは?)


個人的に印象に残り、かつ特に大事な部分(名言)をまとました。


スレーダー中佐は、演説で述べます。

「潰れた魂に義足は付かない」

チャーリーは、

「自分の得のために友達を売る奴じゃない」

「それが人間の持つ高潔さだ」「勇気だ」

「指導者が持つべき資質はそれだ」

チャーリーは、困難な選択肢をとった。

そして、それが『真の人間を形成する信念の道』だ

「彼の旅を続けさせてやろう」

「彼の未来は君ら委員の手中にある」

『潰さずに守ってやってくれ、愛情を持って』

”いつか それを誇れる日がくる”

会場から拍手が沸き起こります。


演説が終わり、校舎を後にする、チャーリーとスレーダー中佐に

女性の委員の一人が、駆け寄ります。

スレーダー中佐の演説に”感謝”を述べにきました。


「フルール・ロカーユ」では?

スレーダー中佐は、香水の匂いを挙げます。

女性は「そうです」

『岸辺の花』

スレーダー中佐は何かを感じ取ったのかも知れません。

「これで、いつでもあなたをさがせます」

男性と女性の「ココロ」に新しい芽吹きが起こります。

『恋』はいいものです^^

『フーア!』← 作品を鑑賞した人は「深い意味」分かりますよね。

 セント・オブ・ウーマン まとめ

作品全体を通して、徹底した「ヒューマニズム」な
あたたかい側面を必ず描写しています。

”人間の本来あるべきもの”を、原点に還って教えてくれるようにも感じます。

良い作品は、何回観ても学べるものがありますね。

これが、アカデミー賞を受賞させる作品に横たわる「雰囲気」であり
気品ある「佇まい」であるように感じます。

セント・オブ・ウーマンは、アカデミー主演男優賞、
ゴールデングローブ賞では、主演男優賞、作品賞(ドラマ部門)脚本賞(ドラマ部門)を
獲得しました。

本作品は、

Youtube

Amazon

U-NEXT

で配信されています。

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